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  • 2024年09月21日

    走る。

    毎日というわけではないが、ランニングをしている。

    とてもスピードが遅いので、正確にはジョギングである。

    昨年の11月から始めているので、10ヶ月ほど経っている。

    週に3〜4回、3キロ弱。

    ひと月に30kmくらいか。

     

    始めた当初は息も切れ切れで、途中で止まらないと走りきれなかったのだが、

    続けていくとそんなこともなくなってくる。

    かといって、苦しくないわけではない。ゆっくりなのに、全然苦しい。

    昨年の秋にコロナにかかり、ツアー中にインフルエンザにかかり、

    とてもしんどい思いをした。原因は何かと考えたら、体力不足ではないかと思いあたった。

    それが始めるきっかけである。

     

    効果は現れるもので、ワンマンで長い時間歌って演奏しても、

    後半に疲れてくることが少なくなった。

    そして、最近は、ひどい風邪は引いていない。

     

    ジョギングはシューズさえ持っていればどこでも簡単にできるので、

    ツアー中に奈良の街を走ったりして、これもとても楽しかった。

    (鹿の落とし物に難儀したけれど)

     

    時々、全くの素人から走り始めて、5km、10km、ハーフマラソン、

    フルマラソン、ウルトラ…なんて進化していく人がいて、すげえなぁと思うけれど、

    自分はずっと3キロ弱のままである。この先、距離を伸ばそうとも思わない。

     

    うーむ、なんというか、

    根本的に走るのが好きではないようだ。

    好きではないのになぜ続けるのか。

    ひとえに健康に仕事をするためである。

     

    こちとら、フリーランスで日々、一本橋を渡っているような仕事なのである。

    強い風に吹かれたらひとたまりもない。

    なので、走ることはこれからも末長く音楽を続けていくために課せられた、

    これも仕事なのである。

     

    なんて考えていると走るのがもっと億劫になってくるのだけれど、

    (ちなみに団体の球技はものすごく好きだ)

    40台半ばを越えると、四の五のいっていられない。

     

     

    高校の時、バスケ部だったのだが、週に一度、体育館を使用できない日があって、

    その日は外の練習(通称:外練)に充てられていた。

    基本的には校舎の周りの車道をぐるぐるとランニングをするのだ。

    田舎の学校だったので、一周すると、なかなかの距離があった。

    学校には委員会活動というのがあって、自分はいつも図書係に立候補していた。

    そして、自分が担当する日を外練の日に無理やり当てていた。

    これはひとえに、外をただ走るのが嫌だったからだ。

     

    図書室の窓から下を見下ろすと、バスケ部の仲間たちが息を切らしながら走っている姿が

    見渡せた。自分は制服のポケットに手を突っ込んで、それを優雅に眺めていた。

     

    走っている最中に、ふとそんな昔のことを思い出した。

     

    今こうして苦しみの中走っている自分を当時の僕に見せてやりたい。

     

    “おい、みんなが頑張ってる時に楽をしているお前は40台半ばになって

    走ることになるんだぞ”、と。

    楽をすると後々、2倍になって返ってくるのだ。

     

    そんなことを思いながら、今朝もはあはあ息切れしながら走ったのであった。