Beadroads

2003
  • 1.君の声

    この雨音が 通り過ぎたら
    僕のとこまで 駆けておいで

    雨上がりの街に ドアを開ける気持ち
    二人乗りの坂を 降りる風の匂い

    僕が僕らしく いられるように
    もう少しだけ 君を知りたい

    お互いについた小さな 嘘は捨てていこう
    捕らわれることのない 恋や愛で出かけよう

    まっすぐにまっすぐに 捉えて離さない この腕で
    まっすぐにまっすぐに 背を伸ばした心と
    君の声

    何もかも上手く行かなくても
    聞こえる声に生かされていく

    その手に触れ、泣いて 決して離さないで
    沸き上がるこの思いを 伝えあうよ そばにいよう

    まっすぐにまっすぐに 捉えて離さない この腕で
    まっすぐにまっすぐに 背を伸ばした心と
    君の声

    まっすぐにまっすぐに 捉えて離さない この腕で
    まっすぐにまっすぐに 背を伸ばした心と
    君の声

    優しい声で君が歌うよ 大きな声で
    愚かな歌も僕は歌うよ 誇りを込めて

  • 2.蝶の道

    虹の中を光の中を 迷いながらも君は飛んだ
    僕のことが見えなくても 七色の羽を振った

    漂った想いに君は気づいて
    ありふれた言葉に 振り向きもしない

    ああ いつもならば知らぬ顔で通り過ぎた
    それが今は立ち止まって眺めている
    いつも君が見えるこの場所で

    雨が降れば 蝶の道も 君の匂いも 消えたはずさ

    風に吹かれて物語を知る
    飛び去った後に散る 花びらを拾う

    ああ いつもならば知らぬ顔で通り過ぎた
    それが今は待ち続けて祈っている
    君が振り向くように

    夜の夢の果てから 君が僕を呼ぶんだ
    金色の粉を撒き 目の前で消えるんだ
    いつもいつも

    ああ いつもならば知らぬ顔で通り過ぎた
    それが今は 立ち止まって 眺めている
    いつも君が見える場所で

    ああ いつもならば知らぬ顔で通り過ぎた
    それが今は 待ち続けて祈っている
    君が振り向くように

  • 3.海の見える丘

    海のある丘に育ち 海のない街に暮らす
    くだらない決まり事を 崩せると思ってた

    僕はうまくやっているよ あの手紙嘘じゃないけど
    君が伝えたかったことを わからずにいるんだ

    そして今 生まれた場所で ただ一人海を見てる
    動かない羽を広げ 落ちて落ちていくよ

    空の意思を気付けぬまま このまま終われない
    風切りさえ無くせぬまま 飛べないはずはない

    自分を探し続けるこの旅の途上で
    目の前を塞ぐ壁を越えたいだけ
    光が探す方へ

    空の意思を気付けぬまま このまま終われない
    海を見てる 風を聴いてる 自分が小さくなる

    大きすぎた海は言った 君の敵は君だけだ
    風切りさえ無くせぬまま 飛べないはずはない

  • 4.a bird of passage

    失うもの全て無くした夜に 籠の中で羽ばたく夢を見た
    やがて朝は光とともに昇り 突き抜けるような冬の青空だ
    もう何も信じない もう君を誰さない
    手紙を捨てた僕にはもう 帰る場所など無い

    誰にも媚びずにその力で 飛び立つ鳥のように
    そう鮮やかに風を切ろう

    変わらぬ日々に焦りだけ募っても
    飛び立つ空がここから見えてりゃいい
    もう何も信じない もう君を離さない
    手紙を捨てた僕にはもう 帰る場所など無い

    誰にも媚びずにその力で あの旅鳥のように もっと自由に

    君に会いに行こう 遠く離れた心求めながら飛べばいい
    この旅の途上で力尽きたら そのまま朽ち果てて 海に落ちればい

    誰にも媚びずにその力で 飛び立つ鳥のように
    そう鮮やかに風を切ろう

    誰にも媚びずにその力で あの旅鳥のように
    もっと自由に飛べばいい

  • 5.夜明けに起きる

    夢を見た あなたの夢
    ゆっくりと どこまでも沈んでいく

    夢を見た 揺れる手のひら
    ゆっくりと いつまでも目を閉じてる

    天使の羽も 愛の言葉も 朽ちかけた船も
    何もかも沈んでいた

    目を覚まし いつもの部屋
    つかの間の まどろみに座りつくす

    雲の写真も よりそう犬も 隠れた音さえも
    何もかも変わらぬまま

    天使の羽も 愛の言葉も 朽ちかけた船も
    何もかも沈んでいた

    天使の羽も 愛の言葉も 朽ちかけた船も
    何もかも沈んでいた

    雲の写真も よりそう犬も 隠れた音さえも
    何もかも変わらぬまま

    何もかもあの日のまま

  • 6.モノラル

    地図を見ていた 僕の住む街は
    小さすぎて指で指したら隠れた
    ここで僕は暮らし 君と笑い抱き合い
    胸の傷も忘れたふりして生きてる

    何も聴こえないようにと あの曲を無理やり流したけど
    いつのまにかヘッドフォンの片方が壊れていた

    ありのままに歩き それが回り道でも
    僕は喜んで歌いながら歩こう

    泣いたのは嬉しいから いつの日もそばにいるよ

    壊れたヘッドフォンを外した音はほら こんなにも美しい
    余計なもの外したら僕らどこへでもいこう

    泣いたのは嬉しいから いつの日もそばにいるよ
    風に飛んだ地図は追うな 泣いたのは嬉しいから

    Catching a teardrops in my hands

  • 7.花々

    道は続いて 明日の空へ
    どうしても解けない謎を残して
    まっすぐのびる この道の果て
    誰も待ってやしないそれでも進む、僕達

    ひと休みして 通りを見れば
    みんな急いで砂験をあげる
    霞んだ空は僕だけのもの
    いつのまにか君がそばにいて 笑ってる

    知らない景色だけ
    追い求めて急ぐより
    ここに咲く花々を
    眺めてからでも間に合うだろう?

    やがて陽は落ち 星空の風
    僕らは寝ころんで耳を澄ませる
    忘れていたよ 大地のことを
    今もこうして回る大きな船を

    知らない景色だけ
    追い求めて急ぐより
    ここに花々を
    咲かせてからでも間に合うだろう?

    道は続いて明日の空へ
    どうしても解けない謎を残して
    僕らが咲かせた花を残して

    そして

    いつまででも君はそばにいて

    ”好きな人に会い好きな歌をうたう”

Credits & Notes

記念すべき1stアルバム。
バンド名がアルバム名に刻まれ、バンド初期の瑞々しい感性が記録された、貴重な一枚。